BOOK · VOL.6
明日を売る店 Vol.6|幸運のお値段
明日を売る店を見る《明日を売る店》には、幸運そのものを扱う商品が並んでいる。当たりくじだけが金色に見える眼鏡、使っても財布へ戻る一万円札、成功者と同じ選択を示す影、負けを誰かへ渡せるコイン、幸運を先に受け取るカード。幸運を買った五人の人生を描く、少し不思議で少し怖いショートショート五編です。
- 出版社
- 灯雨文庫
- 形式
- Kindle版
- 巻数
- Vol.6
- テーマ
- 不思議な世界に入りたい
- ASIN
- B0HHVVN89J
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物語の冒頭を、少しだけ。
『明日を売る店 Vol.6|幸運のお値段』より
長谷川修平は、自分は運が悪いと思っていた。三十九歳。地方のホームセンターで働き、妻の麻衣と小学五年生の息子、悠真と暮らしている。生活に困っているわけではない。家があり、仕事があり、家族もいる。それでも修平には、人生のあちこちで「あと少し」が足りなかったという思いがあった。 大学受験では第一志望に五点足りなかった。就職活動では本命企業の最終面接で落ちた。二年前には昇進候補になったが、本部から異動してきた社員にポストを取られた。
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