VOL.11
明日を売る店 Vol.11|会社を休む理由
会社へ行きたくない。でも、辞めたいわけではない。ただ一日だけ休みたい。働くことに少し疲れた人たちが《明日を売る店》で手に取るのは、《仮病が本物になる診断書》《月曜日を消すカレンダー》《上司を忘れる薬》《有給を増やす電卓》《永遠の昼休み》。商品はどれも正しく働く。だからこそ、休む理由を作ることと、休んでいいと思えることの違いに気づいていく。少し不思議で、少し皮肉で、ときどき切ない、一話完結のショートショート五編です。
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細い路地の先に現れる不思議な店。便利な願いと引き換えに何かを失う、少し怖いショートショート。
全11冊を掲載
ABOUT THE SERIES
『明日を売る店』は、細い路地の先に現れる不思議な店を舞台にしたショートショートです。店に並ぶのは、悩みを簡単に解決してくれそうな品ばかり。しかし、便利さの陰には、買う前には気づかなかった代償が隠れています。
欲しいものを手に入れた人が何を選び、何を失うのか。短い物語の最後に残るひねりと、現実のすぐ隣にもありそうな怖さを楽しめます。どの巻からでも独立して読めます。
BOOKS
VOL.11
会社へ行きたくない。でも、辞めたいわけではない。ただ一日だけ休みたい。働くことに少し疲れた人たちが《明日を売る店》で手に取るのは、《仮病が本物になる診断書》《月曜日を消すカレンダー》《上司を忘れる薬》《有給を増やす電卓》《永遠の昼休み》。商品はどれも正しく働く。だからこそ、休む理由を作ることと、休んでいいと思えることの違いに気づいていく。少し不思議で、少し皮肉で、ときどき切ない、一話完結のショートショート五編です。
Amazonで読むVOL.10
細い路地の奥にある《明日を売る店》。さまざまな願いを売り続けてきた店員は、《販売担当者は客ではない》という決まりのため、一度も商品を使ったことがない。一日だけ客になった店員、四十七年間売れ残った願い、値札のない銀色の鍵、初めて与えられた休日。店員自身が自分の願いと向き合う、少し不思議で、少し皮肉で、ときどき切ないショートショート五編です。
Amazonで読むVOL.9
《絶対に空いている電車》《誰も迷わない道路》《苦情を吸い取る郵便箱》《一歩も歩かなくていい靴》《住民のいない便利な町》。暮らしを便利にする願いがかなうほど、町から寄り道や人の声、歩く力、そして住み続ける理由まで消えていく。便利さの先に残るものを描く、少し不思議で少し怖いショートショート五編です。
Amazonで読むVOL.8
家族だからこそ言えないこと、近すぎるから決めつけてしまうこと。《仲直り専用電話》《父親交換券》《母の味を再現する鍋》《家族写真から消える薬》《帰ってこない人の席》。願いがかなっても、家族は元どおりになるとは限らない。近すぎる関係の痛みと、もう一度つながり直す可能性を描く、少し不思議で切ないショートショート五編です。
Amazonで読むVOL.7
宿題を食べる黒い犬、百点しか書けない鉛筆、先生を休ませる風邪薬、成長を止めるランドセル、見えない友だちの卒業式。《明日を売る店》で願いをかなえた子どもたちが、大人になる途中でしか見えないものに出会う、少し不思議で少し怖いショートショート五編です。
Amazonで読むVOL.6
《明日を売る店》には、幸運そのものを扱う商品が並んでいる。当たりくじだけが金色に見える眼鏡、使っても財布へ戻る一万円札、成功者と同じ選択を示す影、負けを誰かへ渡せるコイン、幸運を先に受け取るカード。幸運を買った五人の人生を描く、少し不思議で少し怖いショートショート五編です。
Amazonで読むVOL.5
細い路地の先にある《明日を売る店》で、時間そのものが商品になる。一日を二倍にする砂時計、五分前へ戻る腕輪、最後の日を延期するカレンダー。時間を惜しむあまり、今ここにある時間を見失う人々を描くショートショート5編です。
Amazonで読むVOL.4
誰にも嫌われない声。悪口を褒め言葉に変える耳。その場の空気を見えるようにする眼鏡。どんなお願いも断られなくなる名刺。そして、自分の存在感を消すコート。細い路地の先に現れる《明日を売る店》には、人間関係の悩みを簡単にしてくれる商品が並んでいる。 人に嫌われることを恐れていた会社員は、何を言っても不快に思われない声を手に入れる。 陰口に傷ついていた男は、悪口をすべて好意的な言葉へ変える耳を使い始める。 空気を読むことが苦手な会社員は、その場の人々が望む雰囲気を色として見られる眼鏡を買う。 断られることを恐れる営業マンは、相手から必ず「はい」
Amazonで読むVOL.3
何でも片づけてくれるゴミ箱。必ず時間どおりに到着できる靴。なくしたものを呼び戻す笛。夢を叶えるための朝を用意する目覚まし時計。選択をなかったことにできる消しゴム。《明日を売る店》には、今日も便利な商品が並んでいる。 片づけられない男が買ったのは、「不要なもの」を自動で処分するゴミ箱。 遅刻ばかりの男が手に入れたのは、どんな状況でも時間どおりに目的地へ連れていく靴。 物をなくしてばかりの男は、昔失ったものまで呼び戻せる笛を買う。 小説家になる夢を諦めきれない会社員は、夢を叶えるために必要な朝を作る目覚まし時計を手に入れる。
Amazonで読むVOL.2
自分の代わりに働いてくれる分身。言いにくい謝罪を引き受ける人形。嫌な記憶だけを預かる箱。理想の家族を演じるロボット。選ばなかった人生と交換できる鏡。細い路地の先に現れる《明日を売る店》では、自分では背負いきれなくなった役目を、誰かに任せる商品が売られている。 眠っている間に分身を働かせた男は、やがて自分が本物である理由を失っていく。 謝ることを人形へ任せた男は、謝罪を相手を黙らせるための道具に変えてしまう。 弟を亡くした記憶を箱へ預けた女性は、悲しみと一緒に大切な思い出まで失ったことに気づく。
Amazonで読むVOL.1
失敗を消せるボタン。人の本心が聞こえるイヤホン。一分だけ若返る腕時計。どんな列にも並んでくれるロボット。明日の幸運を先に使えるカード。細い路地の先に現れる、不思議な店。《明日を売る店》では、人々が心の底で願っていた商品を買うことができる。 ただし、便利な商品には、説明書に書かれていない結末が待っている。 失敗を恐れた会社員は、人生からすべての選択を失っていく。他人の本音を求めた男は、言葉を信じられなくなる。過去へ戻りたい老人は、自分の未来を代金として支払う。 欲望、後悔、孤独、成功への焦り。
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