BOOK · VOL.7
明日を売る店 Vol.7|子どもだけが知っている
明日を売る店を見る宿題を食べる黒い犬、百点しか書けない鉛筆、先生を休ませる風邪薬、成長を止めるランドセル、見えない友だちの卒業式。《明日を売る店》で願いをかなえた子どもたちが、大人になる途中でしか見えないものに出会う、少し不思議で少し怖いショートショート五編です。
- 出版社
- 灯雨文庫
- 形式
- Kindle版
- 巻数
- Vol.7
- テーマ
- 不思議な世界に入りたい
- ASIN
- B0HJFSXW9Z
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READ A LITTLE
物語の冒頭を、少しだけ。
『明日を売る店 Vol.7|子どもだけが知っている』より
佐伯蓮は、宿題という言葉が嫌いだった。小学五年生、十一歳。学校そのものが嫌いなわけではない。友だちもいるし、体育は好きだ。給食も好きだった。ただ、午後三時を過ぎたあたりから気分が悪くなる。先生が黒板に《今日の宿題》と書くからだ。 算数ドリル二ページ。漢字練習一ページ。音読。日によっては自主学習。蓮には、それがどうしても納得できなかった。学校で六時間も勉強している。それなのに、どうして家へ帰ってまで学校の続きをしなければならないのか。 「仕事の持ち帰りは禁止とか言うくせに」
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