BOOK · VOL.12
泣きたい時に読む本 第十二巻 最後の切符
泣きたい時に読む本を見る春の終わりに廃線を迎える小さなローカル線「青野線」。十六年前に使わなかった切符、父と最後まで乗れなかった列車、使われなかった帰りの切符、八歳の自分が握っていた子ども料金の切符。亡き妻と使うはずだった一枚を持つ駅員とともに、行けなかった場所へもう一度向かう五つの物語です。
- 出版社
- 灯雨文庫
- 形式
- Kindle版
- 巻数
- Vol.12
- テーマ
- 泣ける物語を読みたい夜に
- ASIN
- B0HJ781CZJ
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READ A LITTLE
物語の冒頭を、少しだけ。
『泣きたい時に読む本 第十二巻 最後の切符』より
春の終わりに廃線になることが決まった「青野線」は、全部で八つの駅しかない小さなローカル線だった。山あいの町を縫うように走り、朝夕は高校生と通勤客を乗せ、それ以外の時間は空席ばかりが目立つ。利用客が減ってから何年も存続の話し合いが続いていたが、とうとう三月三十一日を最後に列車が走らなくなることになった。 水守駅は、その青野線の真ん中にある。古い木造駅舎。手書きの運賃表。今ではほとんど使われなくなった有人窓口。駅員の森川修一は六十三歳。
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