BOOK · VOL.1
帰り道で会いましょう vol.1
帰り道で会いましょうを見る半年間、胸にしまったままの「ありがとう」。言えなかった一言が、ずっと心に影を落としていた。帰り道の公園で、美咲は“ありえない再会”を果たす。亡くなった母が、一夜だけ戻ってきたのだ。「今日だけ、少しだけ。話したいことがあってね——」 たった数時間の再会。一緒に歩きながら語る“思い出”と、言えずにいた“本音”。そして迎える、最後の瞬間。 涙が静かにこぼれる、優しくて温かい物語。
- 出版社
- 灯雨文庫
- 形式
- Kindle版
- 巻数
- Vol.1
- テーマ
- 泣ける物語を読みたい夜に
- ASIN
- B0GQJZ2CCF
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READ A LITTLE
物語の冒頭を、少しだけ。
『帰り道で会いましょう vol.1』より
夜の空気は、昼間のざわめきが嘘のように静かだった。 会社を出たのは21時を過ぎていた。残業続きの一週間で、心も体も重く、帰り道の歩幅は自然と小さくなる。 街灯の光は弱く、冬の気配を含んだ風がコートの隙間に入り込んでくる。 その冷たさの中で、胸の奥だけがさらに冷え込むようだった。
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