BOOK · VOL.15
泣きたい時に読む本 第十五巻 祭りのあとで
泣きたい時に読む本を見る一年に一度、懐かしい人が帰ってくる白瀬町の夏祭り。十六年前に別れた親友、家を出ていく娘と父、十八年間言えなかった兄弟の「ありがとう」、二十二年ぶりに一緒に見る花火。そして、亡き妻を思いながら最後の提灯を消せずにいる祭りの実行委員長。花火が消え、屋台がなくなったあとに残る五つの想いを描く短編連作です。
- 出版社
- 灯雨文庫
- 形式
- Kindle版
- 巻数
- Vol.15
- テーマ
- 泣ける物語を読みたい夜に
- 発売日
- 2026年10月8日
- ASIN
- B0HM99LM3H
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物語の冒頭を、少しだけ。
『泣きたい時に読む本 第十五巻 祭りのあとで』より
白瀬町の夏祭りは、毎年八月の最後の土曜日に開かれる。白瀬川沿いの河川敷に屋台が並び、商店街から神社まで提灯が続く。午後七時になると盆踊りが始まり、九時には川向こうから花火が上がる。 町を出た人まで、この日だけは戻ってくる。 だから町の人は昔から、「夏祭りに行けば、誰かしら懐かしい顔に会うよ」と言った。 藤崎梨花は、その言葉が嫌いだった。
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