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声の地図
灯雨文庫作品を見る地方放送局で音声技師として働く宮下澄人は、ある日、地下二階にある「音声資料室」へ異動を命じられる。そこでは、消えかけている方言、漁師の掛け声、子守歌、市場の売り声、家族の中でしか使われない言葉を集め、日本各地の「声の地図」を作る計画が進められていた。 人との会話は苦手だが、声に混じる小さな変化を聞き取れる澄人。 聞き取れない沈黙まで文字に残そうとする採録者・小野寺詞乃。 古い録音を一秒ずつ修復する西尾由香。 そして、声を残す仕事をしながら、自らの聴力を失いつつある室長・塩見隆一。 誰にも必要とされていないと思われていた資料室に、閉鎖の決定が下される。
- 出版社
- 灯雨文庫
- 形式
- Kindle版
- 巻数
- 一冊完結
- テーマ
- 一冊で完結する物語
- ASIN
- B0HBHX2T94
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物語の冒頭を、少しだけ。
『声の地図』より
異動辞令には、たった一行しか書かれていなかった。 四月一日付、音声資料室勤務を命ずる。 宮下澄人は、その紙を三度読み返した。 読み返しても、文字は増えなかった。
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