BOOK · VOL.1
詩人相談室 Vol.1
詩人相談室を見る小さな喫茶店「灯り亭」を訪れる人々の、“ふと心が揺れる瞬間”を描いたやさしい短篇連作、「詩人相談室」シリーズ第1巻。何でもないように見えて、実は胸の奥で長く疼いてしまう――そんな悩みを抱えた人々が、静かなランプの灯りのもとで、詩人・詩森はると出会います。 人に気を遣いすぎてしまう 夜になると不安が膨らむ 自分の弱さをうまく言葉にできない 思い通りにいかない自分が嫌になる 誰にも言えない“ちいさな疲れ”が積もっている そんな心をそっとほどく5つの物語と、読み終えたあとに静かに灯る一篇の詩。 “うまくやれない日も、大切な日。
- 出版社
- 灯雨文庫
- 形式
- Kindle版
- 巻数
- Vol.1
- テーマ
- 短い時間で読める短編
- ASIN
- B0GN593J8B
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物語の冒頭を、少しだけ。
『詩人相談室 Vol.1』より
ドアベルが、控えめに鳴きました。 夕方の喫茶店は、いつものように落ち着いた空気に包まれています。窓際の席には新聞を広げた常連客がいて、静かなざわめきが店の奥までやわらかく流れていました。 その奥、棚と棚のあいだにひっそり置かれた小さな札に、今日も同じ文字がぶらさがっています。 ――ことばの相談、お受けします。
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