5分探偵 Vol.4|図書館の椅子を動かす人の表紙

BOOK · VOL.4

5分探偵 Vol.4|図書館の椅子を動かす人

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静かな図書館で、閉館後になるたび椅子の向きが少しずつ変わっている。本がなくなるわけでも、机が動くわけでもない。ただ、閲覧席の椅子だけが、毎朝ほんの少し違う方向を向いている――。相談を受けたのは、古い雑居ビルの二階にある5分探偵事務所。少し天然でつかみどころのない探偵・五十嵐いつきと、しっかり者の助手・真壁すみれが、図書館に残された小さな違和感を追いかける。 いたずらなのか、誰かの習慣なのか、それとも別の理由があるのか。椅子の向きの向こうに見えてきたのは、静かな場所に積み重なっていた、誰かを思う小さな気配だった。

出版社
灯雨文庫
形式
Kindle版
巻数
Vol.4
ASIN
B0GX5FWLDH
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READ A LITTLE

物語の冒頭を、少しだけ。

『5分探偵 Vol.4|図書館の椅子を動かす人』より

駅前つばき商店街から少し離れた場所に、市立つばき図書館はある。 大きすぎず、小さすぎず、けれど町の人間なら誰でも一度は入ったことがあるような建物だった。外壁は明るいベージュで、古さはあるのに、くたびれては見えない。入口脇の植え込みはきちんと刈り込まれ、掲示板には季節の催しや新着本の案内が整った字で並んでいる。春先には桜の花びらが玄関前に吹き寄せられ、夏には子ども向け読書会のポスターが貼られ、秋には返却期限を忘れた人のための柔らかな注意書きが出る。

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