BOOK · VOL.10
旅する鑑定士の事件帖 Vol.10|傷の増える狐面
旅する鑑定士の事件帖を見る祭りのたび、傷が一本ずつ増える狐面。誰も触れていないはずなのに、今年は祭りの前から新しい傷が刻まれていた。古道具鑑定士・草壁悠介が訪れたのは、山あいの白峰神社。神社に伝わる狐面は、年に一度、秋祭りの夜だけ蔵から出される。 面には十七本の傷。裏側には、村の記録に存在しない子どもの名――「サク」。 さらに十年前、狐舞を務めるはずだった榊直人の弟・湊が、祭りの直前に山で姿を消していた。 悠介が傷を年代順に調べると、それらは偶然の損傷ではなく、白峰山の奥へ続く一本の道を描いていることがわかる。 面を修復するたび、新しい木へ写され続けた傷。榊家だけに伝えられた傷帳。
- 出版社
- 灯雨文庫
- 形式
- Kindle版
- 巻数
- Vol.10
- ASIN
- B0HD3ZW7B3
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物語の冒頭を、少しだけ。
『旅する鑑定士の事件帖 Vol.10|傷の増える狐面』より
その狐面には、毎年一つずつ傷が増える。 誰がつけたのかは、わからない。 祭りの前に蔵から出したときには、傷は前年と同じ数しかない。 舞のあいだも、面をつける者には見張りがつく。
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