BOOK · VOL.3
旅する鑑定士の事件帖 Vol.3|写真館の少女
旅する鑑定士の事件帖を見る閉店を迎える古い写真館で見つかったのは、受け取り手のない一枚の写真だった。写っていたのは、白いワンピースを着た少女。けれど、撮影台帳にはその少女の名前が残されていない。写真の裏に書かれていたのは、たった一言。 「迎えに行けなくて、ごめん」 古道具鑑定士・草壁悠介は、写真館の二代目・清瀬修一とともに、写真に残された手がかりをたどり始める。 白い門。午後三時。失くしたペンダント。母と娘で撮られたはずの、消えた一枚。 やがて悠介は、五十年前の秋の日、少女が本当は何を待っていたのかを知ることになる。
- 出版社
- 灯雨文庫
- 形式
- Kindle版
- 巻数
- Vol.3
- ASIN
- B0H27M8K92
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READ A LITTLE
物語の冒頭を、少しだけ。
『旅する鑑定士の事件帖 Vol.3|写真館の少女』より
古い写真館には、外から見るよりも深い時間が積もっていた。 ガラス戸の上には、色の褪せた看板が掛かっている。 清瀬写真館 白い文字はところどころ剥げ、木枠のショーウィンドウには、七五三や成人式、家族写真の見本が並んでいた。けれど、その写真の子どもたちはもう大人になり、若い夫婦は年を重ね、赤ん坊だった誰かは、今ではどこかの町で親になっているのかもしれない。
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